日本製の美容師シザーが海外から世界最高峰と言われる理由

2017年の秋、私はアメリカの美容師シザー業界のカンファレンスにゲスト講師として参加しました。
オーディエンスは、米国の美容師向けにシザーを販売や研ぎサービスを行っている業者の皆さん。
美容師シザー業界の方を前に、日本のシザーづくりについてのプレゼンテーションと実演を行ってきました。

カンファレンスには米国のほかヨーロッパからの参加者もいたのですが、日本の技術は大いに興味を持たれました。
つたない英語力でしたが、この時のカンファレンスでは言葉の壁を越えてシザーについて語り合うことができました。
私にとっても米国のシザー市場について、日本と海外のユーザーとのニーズの違いなど多くを学べた経験でした。

さて、このページでは、海外展開に挑むシザー工房の代表が考える
・日本製の美容師ハサミが、世界最高峰だと言われる理由
について解説します。
この記事を読めば、もっとメイド・イン・ジャパンのシザーが好きになるはず!
ぜひ最後まで、ご確認ください。

なぜ日本製ブランドの美容師シザーは、海外から世界最高峰だと絶賛されるのか?

冒頭に紹介した米国でのカンファレンスをはじめ、海外の美容師さん・美容業界の方と話をしていると、
「シザーはMADE IN JAPAN が世界一だ!」「日本製シザーは世界中の美容師の憧れだ!」
と口をそろえて言ってもらえます。
もちろん、シザーを作っている会社は日本だけでなく世界各国にたくさんあります。
刃物と言えば、ドイツのゾーリンゲンが有名な産地です。
金属加工の技術はドイツやスイスなどヨーロッパでも優れた技術がありますし、
近年は中国をはじめアジア各国でもシザーのメーカーが表れています。
多くの産地があるなかで、「日本製は頭一つ飛びぬけて優れている」という認識を持たれ、世界の美容師から一目置かれる存在です。

ではなぜ、Japan ブランドが最高級だと認められているのか?

いろいろな要素があると思いますが、たったひとつあげるとすれば、
「日本のユーザー(=理美容師)がシザーメーカーを育て続けてきた歴史」
がいちばん大きな理由だと考えています。

日本人の髪質は欧米人と比べて硬く、鋭い切れ味が必要とされます。
さらに、日本の理容師さんは自分でシザーを研ぐ職人気質の方も多かったので、非常にハイレベルな要望が求められたのです。

日本のシザーメーカーは、大量生産こそ出来ませんが、ユーザーの声に耳を傾け、細かい要望に応えることで技術力を高めてきました。
その結果、こんにちの日本のシザーの地位が確立されたのだと感じています。

日本の美容師シザーの歴史と日本刀の伝統・細やかな研ぎの技術の継承

上記のような「事実」と合わせて、日本の刃物に対するイメージもMade in Japanに対する信頼に繋がっていると思います。
それでも、日本刀・サムライといったエキゾチックなブランドのイメージだけでは世界に通用しません。
やはり「世界最高峰」と言われるからには、歴史に裏打ちされた確かな技術が備わっています。

ここで少し、刃物づくりの歴史や産地について説明させてください。
日本では昔から独自の鍛造技術を磨き刃物づくりを続けてきた歴史があり、燕・三条(新潟)、(岐阜)、小野・三木(兵庫)、(大阪)、越前(福井)、土佐(高知)といった昔からの刃物の産地では、こんにちでもそれぞれの産地の特色を活かした刃物づくりが脈々と受け継がれています。

◆参考記事:


日本では江戸時代までちょんまげを結っていたので理美容シザーづくりの歴史は比較的浅いのですが、それでも、日本刀に代表されるような、こういった刃物づくりの地盤があったことが、日本のシザーづくりの発展には欠かせなかったと言えるでしょう。

ところで、キクイシザースも刃物の歴史としてはあまり有名とは言えない和歌山でシザーづくりをしています。
実は理美容シザーメーカーの所在地は他の刃物の産地と一致するわけではなく、全国各地に散らばっています。
これも各地の理美容師のニーズに合わせて様々なシザーメーカーが、いわば「地域密着」で創意工夫を続けてきた証であろうと思います。
大きな産地がないシザーメーカーの所在地の特徴も、理美容シザーは地域ユーザーの声に耳を傾け技術を磨いてきた結果と考えられます。

これからも日本のシザーが世界に通用するブランドであるために

ハイレベルな研ぎの技術を継承し続けるべく、日本の美容師シザーメーカー各社が切磋琢磨を続けています。
ユーザーの声と、先人のものづくり技術によって、Made in Japan のシザーは確固たる地位を築けています。

そんななか、日本でも近年は、海外製の激安の商品も手に入りやすくなっています。
それでも、美容師さんには日本で作られたシザーを選んでいただきたいと願っています。
なぜなら、シザーは売り切り、買い切りの商品ではありません。
アフターサービスも含め、国内だからこそきめ細やかな対応が可能です。

この記事を書いているキクイシザースも、海外展開を進めながら、なによりも日本の美容師さんに愛される道具を作り続けたいと日々シザーづくりと向き合っています。

特に、最高級のシザーを求めて世界で初めて開発した独自素材・コバルトの理美容シザーは海外ユーザーからも高く評価されています。
また、グッドデザイン賞を受賞するなど、美容業界からだけでなく産業界・デザイン界など幅広い分野で認められてきました。
キクイシザースの製品は工房直営のオンラインストアでも販売していますので、ぜひご覧ください。

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