美容師ハサミ(シザー)の値段は高い?10万円超も!?相場価格の理由

「美容師のハサミ(シザー)って、いくらが相場価格ですか?」

一般には流通していない美容師シザーの値段となると、美容業界ではない方はもちろん、
意外と美容師さんも、いくらくらいが相場か分かりにくいかもしれません。

美容師シザーは一度買ったらずっと使う仕事道具。
「平均的な値段ってどれくらいなんだろう?」
「高くて支払いが大変なのも困るけど、安すぎて失敗するのも…」
と、失敗したくないからこそ価格のことも知っておきたいですよね。

5万円以下で買えるものから20万円以上する高級ブランドまで、美容師のシザーの価格はピンからキリまで幅があります。
そんなお値段事情の話を、メーカーの立場から語るのは難しいのですが…
我々が思う適正な相場価格や値段が高い理由について、美容師シザー工房・キクイシザースができるだけ正直に説明します。

この記事が、美容師さんにとって理想のシザーに納得して出会えるお手伝いになると嬉しく思います。

美容師シザーのブランドはたくさんあるけど、相場の値段・適正価格はいくら?

全国にメーカー・ブランドがたくさんある美容師シザー。
気になるハサミの相場価格ですが・・・本当にピンからキリまであって、ハサミ業界にいる私もズバリいくら!というのは難しいです。

実際に、プロの美容師向けに販売されているシザーを見てみると、5万円以下で買えるものから20万円を超えるものまで。
本当に幅広い価格帯で販売されていますが、強いて言えば2023年現在はおおむね7万円台が平均的な価格帯と言ってよいかと思います。
※ ただし、本当にメーカーや鋼材にもよるので一概に言えないのと、各種材料やエネルギー価格の値上がりの影響を受けているので今後少し変わってくるかもしれません・・・。

美容師シザーの相場価格が高い理由。

なぜこんなに高いのか?
理由を一言でいうと、手間ひまに尽きます。
ここからは、3つの視点から「手間ひま」について説明します。

1.ハサミ職人の手仕上げによる「手間ひま」

異業種でものづくりをする方から、美容師シザーは「工芸品」に近いと言われたことがあります。
どんなに機械化が進んでAIが発達しても、プロの道具であるシザーの最終工程は職人の手による繊細な仕上げが必要です。
また、日本のシザーの作り手それぞれに独自のノウハウがあって、技術を積み上げてきた歴史もあります。
美容師さんの好みに合わせるため大量生産とは相性が悪く、どうしても人の手で作る手間ひまが掛かってしまいます。

2.鋼材の特徴を見極める「手間ひま」

美容師シザーに使われる鋼材はさまざまで、同じメーカーなのに鋼材によってぜんぜん値段が違う!ということも良くあります。
鋼材が違うと一体何が違うの・・・?と思われますが、いい材料というのは材料費が高いだけでなく、実はハサミに仕上げるのが難しいものです。
硬かったり加工しづらかったり・・・鋼材それぞれに特徴があり、それを見極めた仕上げをしないと良さが台無しになってしまいます。
その分、優れた職人が仕上げることで、耐久性と切れ味の良いシザーになります。
ここにもやっぱり「手間ひま」がかかり、もともと高価な鋼材ほど加工費も高くなるというジレンマがあります。

3.商品を手に届けるまでの「手間ひま」

インターネットと物流の発達で、ほとんどのモノがどこにいてもすぐに届くようになりました。
でも、美容師シザーはプロが使う道具。ましてや刃物ということで、どこでも買えるわけではありません。
流通ルートも限られていて、「大量に安く仕入れて大量に売る」という商売モデルとはあまり馴染みません。
その分、「商品を届けるまでの手間ひま」もかかります。

もちろん、「手間ひま」を惜しまずコストを下げる努力をしていますが…

職人による手仕上げ、いい鋼材ほど加工が難しいというジレンマ、ニッチな市場での限られた流通ルート・・・。
1丁のシザーが一人の美容師の手に渡るまでに、実はさまざまな「手間ひま」があります。

特に製造工程の手間ひまを惜しむと、材質がどんなに良くても良い美容師シザーには仕上がりません。
シザーは繊細で正直なので、雑に作ってしまうと加工の熱によって「鈍(なまくら)になる」といって、鋼が弱ってしまいます。
見た目だけでは違いがわかりませんが、そういった刃物は切れ味がすぐに落ちてしまうものです。

この手間ひまを考えると、適正な金額として最低でも5万円以上、時には10万円を超えるような価格になってしまいます。
ですが、きちんと作られたシザーは、修理・研ぎを繰り返しても10年以上愛用できる、大切な仕事道具となります。
長い目で見たコストパフォーマンスを考え、シザーの品質にもその価格にもしっかりと納得して、
「相棒となる美容師シザー」を選んでいただきたいと思っています。

良いものを適正な価格で届ける、キクイシザースの工夫

記事を書いているキクイシザースでは、材料費が高く加工の難しい、「コバルト基合金」のシザーが定番です。
切れ味が長く続き耐久性にも優れた最高級の鋼材を使っていますが、6インチで8万円台~と一般的なシザーの価格帯に抑えています。

高価で加工も難しいコバルト製シザーの価格を抑える工夫が、工場の強みを活かしたムダな製品在庫をしない完全受注生産
また、直営のWeb通販ショップLINE公式アカウントでのお問い合わせなど、全国のお客さまと工場がオンラインで繋がる仕組みを作っています。
Webで手続き可能な無金利ローン(分割払い)の導入も、お客さまと弊社、双方の手間とコストを抑える工夫のひとつです。

ここまで読んで、
「キクイシザースって、どれくらいの値段で、どんなシザーを作っているメーカーだろう?」
と興味を持っていただけたら是非、オンラインショップも覗いてください!

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