【ものづくりを訪ねて】伝統を繋ぐ紀州桐箪笥、東福太郎氏の手仕事

2017年の暮れ、ものづくりのヒントを求めて、同じ和歌山県の家具のあづまさんを訪ねてきました。

家具のあづまさんは明治24年に木材屋として創業された、120年以上の歴史を持つ老舗企業。

自らも伝統工芸士として技術を受け継ぐ5代目社長・東 福太郎さんから、伝統を継ぐ者の思いを学んできました。

家具のあづまの職人たちがめざしているのは、
「古くて新しい桐のインテリア」。
モノがあふれている今の時代だからこそ、
良きものを長く使ってもらいたい。
我々はそう思って日々ものづくりに取り組んでいます。
引用: 家具のあずま

同世代の後継経営者として、意気投合

家具のあづまさんはキクイシザースの工場から車で40分ほど、和歌山県紀の川市でものづくりをしています。
出迎えていただいたのは、社長であり職人でもある福太郎さん。
まだ36歳ということで、このブログの筆者であるキクイシザース代表・菊井とほぼ同世代の経営者でした。

オープンしたばかりの工房併設ショップ

さっそく今年秋にオープンしたばかりという、工房に隣接したショップでお話を伺うことに。

「このショップの建具や窓枠は自分で作ったんですよ」

ショップに足を踏み入れて早々、木を扱うプロフェッショナルの技術に圧倒されました。

福太郎さん自身、大学では別の道に進んだものの、「伝統を途切れさせるわけにはいかない」という思いで家業を継ぐことを決心。
大学卒業後、京都の伝統工芸大学校で修業した後和歌山に戻ってこられたとの事でした。

僕自身、同じような思いを抱いてハサミの道を選びました。
そんなこともあって、業種や歴史は違えど「家業を継ぐ」道を選んだ者同士として意気投合。
販路開拓のこと、ものづくりのこと、ブランディングのこと、人材育成のこと・・・
様々な話に花を咲かせました。

特に感心したのが、福太郎さんの職人育成の考え方。

自分の技術を伝えた弟子は、最終的には独立させています。
ライバルが増えないと伝統産業が衰退してしまう。
自分の元から巣立った弟子が増えていくことで、この業界の発展に繋がればいいと思うんです。

ものづくりの分野では、人手不足や後継者問題を抱えているのはどこも同じ。
そんな中で、「産業を盛り上げていく」という福太郎さんの取り組みや考え方はひとつのヒントになるんじゃないかと思いました。

工房を見せていただきました

工房には製材機が並ぶ

伝統のある桐箪笥、というイメージから「木工芸」「手工芸」という印象だったのですが、工房に足を踏み入れて並ぶのは大きな製材機で、まず驚きました。
家具のあづまさんでは、木の選定から製材、製造、加工、塗装仕上げまで、すべての工程を自社で行なっています。
桐箪笥の職人でありながら、なんと漆の塗り仕上げまで自身で行なうと聞いてびっくり!
まさにイチから10まで一貫生産の体制です。

「やるからには全ての工程において120%の仕事をしたい」

そう語る福太郎さんの姿に、僕も襟を正す思いでした。

整然と並ぶ道具の数々

「カンナも、こんなにたくさんの種類を使い分けるんですね」と聞くと、
「もちろん、自分で研いで手入れしますよ!」ということでした。
やはり自分の道具は自分で手入れをするのが職人の基本。
僕たちもハサミを叩くハンマーの柄を作ったり時々我流で木工仕事もするんですが、一度きちんと東さんに木の扱い方を勉強させてもらわないといけません。

漆で仕上げた桐カップ

桐箪笥だけでなく、近年はその技術を活かして生活雑貨商品の開発も手掛けています。

この器、桐で作られているのでビックリするほど軽いんです。
そして手触りも滑らかで気持ちいい!

クラウドファンディングが成功したので、大急ぎで間に合わせなきゃいけない」
との事で、工房には製造途中の桐の器が並んでいました。

他にもLEXUS NEW TAKUMI PROJECTへの参加など、新しいことに挑戦する話も刺激になりました。

同じ和歌山のものづくり企業として

同世代の経営者としてすごく勉強になる話を聞くことができ、貴重な出会いに恵まれました!

僕も頑張らないといけませんね。

「これからいっしょに楽しいことが出来たらいいですね!」

お互いにそんな話をさせてもらいました。

※2017年12月8日に執筆した記事を再編集して公開しました。

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